2016年夏アニメの「甘々と稲妻」、一話から最終話まで見終わりました。その感想です。 その前に、作品の簡単な概略です。まず、原作ですが、『good!アフタヌーン』(講談社)に掲載されている雨隠ギドさんの漫画です。 「甘々と稲妻」のタイトルの意味ですが、作者へのインタービューでの答えは、「ご想像にお任せします」なので正確には不明ですが、Yahoo!知恵袋に質問していた人は、「甘えん坊2人とシングルファーザー(妻がいない)」ではないかと想像しています。なるほど、そうかもしれませんね。 good!アフタヌーンに連載されていた、雨隠ギド先生の「甘々と稲妻」このタイトルの意味は、甘えん坊2人とシングルファーザー(妻がいない) だと思うのですが、合ってますか。 作者の雨隠ギドさんのペンネームも面白いなと思いますが、ペンネームの由来は、作者がインタビューで答えていて、森博嗣「S&Mシリーズ」の「儀同世津子」だそうです。 「甘々と稲妻」の作者・雨隠ギドのペンネームの由来について 雨隠ギドさんは、Twitterのプロフィールには「少女漫画とかBLとか百合とか漫画を描いています。」と書いてあるので、たぶん、女性だと思います。しかし、BLも百合も描けるってすごいな…。 雨隠ギド(@gidogakure)さん | Twitter さて、感想ですが、原作の掲載誌が『good!アフタヌーン』で、主な読者層が男性サラリーマンだからだと思うのですが、主人公の高校の数学教師の犬塚公平先生が、半年前に妻を亡くしていて、自分が勤める高校の生徒である飯田小鳥と一緒に、一人娘のつむぎのために、料理をつくるという設定など、色々ファンタジーだとも思うのですが、見どころは、本当に「料理」でした。 つむぎちゃんのために、犬塚先生と小鳥ちゃんが、一生懸命つくる豚汁、煮込みハンバーグ、イカと里芋の煮込み、クレープ、お好み焼きといった数々の料理が、本当においしそうでした。正直なところ料理がテーマのアニメは退屈かなとも思っていたのですが、そんなことはありませんでした。 料理をつくるシーンや、できあがった料理をおいしそうに食べるシーンが魅力的に描かれていて、楽しめました。今期のアニメの中でも、「甘々と稲妻」のオープニングはテンポが良くて特に良かったと思うのですが、本編の料理シーンの作画もすごく良かったと思います。 また、最終話、小鳥ちゃんのお母さんの
「つぐみちゃんのお父さんのお好み焼きがおいしいのはね、つぐみちゃんへの愛情をたくさん込めてつくったからですよ」
というベタなセリフがあるのですが、料理だけでなく愛情というのもテーマだったと思います。あ、そう言えば、サブタイトルに「愛、たべてる?」ってしっかり書いてありましたね。 このアニメを見ると、「料理は愛情」というちょっと恥ずかしい言葉にも、うなずけるようになるのではないでしょうか。 一人暮らしをしている人が見ると、むしろつらくなるアニメかもしれませんが、その場合は、実家のお母さん、お父さんの料理を思い出してみるといいかもしれません。 そして、今、身近に料理をつくってくれる人、つくってあげる人がいる人は、素直に共感して楽しめるのではないでしょうか。 振り返ってみると、2016年夏アニメのなかで、この「甘々と稲妻」が一番人におすすめできるアニメな気がします。